ソロプロジェクト特集第三弾 2011 8/10
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華原イアン 特集第三弾 ビデオのこと
今回は華原イアンのスタジオテイクとして、歌をいくつか撮影・録音したとの事。「アフリカの春」「すろんどてごろんど」は映像も音も一発で撮り終えたという。実は前回アップされたPV「目覚め」も同じ手法で作られている。ここで特筆したいのは、華原イアンは音声のレコーディングと、同時にその様子を撮影してしまう、いわばスタジオ版のライブ・レコーディングを一人でやってしまっている事だ。
彼はこれを「スタジオレコーディングス・ビデオ」と呼んでいるのだが、確かにライブレコーディングとも違う。ライブレコーディングは読んで字の如く、オーディエンスの前での生演奏を録音する事。華原イアンの場合はサウンドも映像も一度にやってしまう。一発取りでPVを作るのだ。
なにも一発でやらなくても、後で編集できるのだから・・・と思う方もいらっしゃるだろう。私もそう思ったのだが「本当に歌っている絵」と「あてぶり(歌っている、演奏しているふり)」では違いがあると感じた彼は、出来るだけ一発でやるように努力している。
余談だが、華原イアンの「スタジオレコーディングス・ビデオ」を制作するということは、相当な練習が必要なので、ライブの練習には最高だそうだ。またこのお客さんのいないスタジオライブレコーディングと映像制作は、あの有名なクラシック音楽の指揮者「カラヤン」もやっていたようで、そこから名前をもらった華原イアンもまた同じ手法で制作しているという事になる。
「意味のない言葉」で書かれた歌詞
今回撮影・録音した「スロンドテゴロンド」ですが、一体これは何語で書かれているのでしょうか?
これはコントグループ「だるま食堂」の森下由美さんが書いた詩で、「言語ではない詩」なんだよ。たぶん、音の響きだけで作られた詩なんだと思う。で、ある日自分の曲に乗せたらピッタリハマったので、そのまま使わせてもらうことになったんだよね(笑)こんな事滅多にない、奇跡的な曲です。
知っての通り、僕は歌を歌うとき「言語でつくられた詩」ではなく「音程のあるボイス」「楽曲の一つの音」として扱うからさ。これは歌ってみておもしろい!と思った。だって、完全に右脳だけで歌えるから。
なるほど。つまりハミングやスキャットの様に、言葉としてではなく、音程のあるボイスとして歌えるということですね。意味のない詩を歌うのは、音楽的にはどんな位置づけになるんでしょう?
うーん、「スロンドテゴロンド」の場合・・・ハミングやスキャット、ではないよね・・・。ハミングは口を閉じて発声するって定義があるし、
スキャットは即興という要素が定義にあるからね。この歌は・・・。やっぱり詩なのかな?わかんないや(笑)
しかし、これはやっと覚えて歌えるようになったよ。なんど練習しても、歌詞が暗記できないんだよ。だって意味がない詩だからさ。今の所、2番まであるけど、短い詩だから100番くらいあったらおもしろいね、なんて森下さんと話した事もあったけど・・・そんなにあったら絶対に暗記できない!!
もし歌っている途中に歌詞が飛んだら、その場で即興しても誰にも解らないですよね。
あ、それはないんだ。意味はないけど、響きが決まっているからその場で適当に歌う事はないし、できないんだよね。だから、練習して覚えているってわけ。
意味のない詩。でも、キッチリと曲にハマっているし、まるで何所かの言語の様にも聞こえなくもない気がします。聞き手としては、どう聴いたら楽しめると思いますか?
たぶん、歌である以上、そして歌詞である以上、聞き手は「歌」として受け取るんだと思うんだ。でも意味のない詩だから・・・そうだね、ある意味これは疑似言語で書かれた歌詞とも言えるよね。だから、結局は好きに、自由に聴いて欲しい。だって歌も楽曲も、最後は聞き手が自由に楽しむものだから。
ネコジャラシティーのPV 気になるラストシーン
今回アップしたネコジャラシティーの動画を見ましたが、ラストシーンが印象的でした。どこかの廃墟に、バンドメンバーが住んでいて、通信でライブをやっていたような・・・突然SFチックになる感じでしたね。これはどういうコンセプトだったのでしょうか?
まあ、そんなに深い意味はなく、映像的に面白いかなと思って作ったんだけど(笑)実はああいった廃墟に魅力を感じる自分がいてね。できれば本当に使いたい絵があるんだけど、それ、スタートレックの1シーンでさ。使えるわけないし、かといって廃墟を撮影するにも近場にはないしで、自分でつくりました(笑)
廃墟マニアだったのですね?
うーん・・・はい、そうです、という程ではありません。SF映画に出てくる壮大な廃墟の映像が好きなだけで・・・。なんだろうな、古代文明の遺跡(モヘンジョダロとか、ピラミッドとか)にはそんなに惹かれないなあ。あれも言ってみれば廃墟なんだろうけど、僕が好きなのはもっと近未来な感じの廃墟なんだよね。あ、これあんまり音楽と関係ない話だね(笑)
たぶん小さな頃に映画館で見た「猿の惑星」のラストシーンの廃墟があまりにも印象的で、それがきっかけかもしれないなあ・・・。
最後、実はここは地球だったという、有名なシーンですね。
そう!小学生3、4年生の頃かな。家族で新宿の映画館へ行って、凄く込んでいたのを覚えているよ。当時、猿の惑星の予告編で「最後のシーンは、誰にも言わないでください」っていうキャッチコピーがあったくらいでね。それくらい衝撃的なラストシーンなんだ、ということをみんな期待して観たんじゃないかな?
余りに混んでいたので、早く席を確保するためだったんだろうけど、親父が僕の手を引っ張って、少し早め・・・つまり前の回が終わる前に入場しちゃった。で、シートに座ったらさ、前の回はまだ終わってなかった・・・なんてもんじゃない。まさに衝撃のラストシーンの最中だったんだよね(笑)なんという悲劇!
いきなり初っ端からラストシーンを観たということですか!
そう・・・。まあ、何にしてもそのシーンが強烈に頭に焼き付いて、それから廃墟が好きになったのかな。
今回はかなり余談が多いインタビューとなったが、華原イアンの意外な一面や体験を少しご紹介できたかと思う。是非渾身で演奏・制作された華原イアンの動画もご覧になって頂きたい。
インタビュー by nisan
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